命が大事だということは、今、世界中の人たちが一様に感じていることだと思います。自粛生活も、だからこそ受け止められるし、それぞれがそれぞれのストレスと何とか折り合いをつけられるのだと。
「命の次に大事なものは、みんな、違う。そこに思いを馳せることも大事」
昨日、NHKの「クローズアップ現代プラス」での劇作家・平田オリザさんの言葉に、ハッとさせられました。
番組は「イベント自粛の波紋 文化を守れるか」というテーマでした。文化的イベントが開催出来ない中で、演劇・音楽などのエンタテーメント業界とそこで働いている皆さんが苦境に追い込まれています。
「私たちに必要なことは何か」という司会者からの問いかけへの、平田さんの言葉でした。
確かに、受け手側からすれば「芸術(広い意味で)を楽しむ」ことには、緊急性はないかもしれません。でも、今、送り手側を守ることが出来なければ、この先の人生を長く見通した時に、心を潤したいと思った時に、そうした機会を発信してくれる人たちがいなくなってしまうことになるのです。
ここでマシャです。また、マシャ=福山雅治か・・・と思うかもしれませんが、、、私自身は、彼のライブに参加することで沢山の勇気をもらえているし、心を揺さぶられます。3月のライブが中止になり、9月の長崎でのライブも厳しいことが伝えられる中で、もちろん中止自体は「仕方がない」と受け止められるけれど、ライブに参加できないことでの心の喪失感は、簡単に埋め合わせることは出来ません。「いつかまた」と思っても、その時に、エンタテイメント業界が生き延びていなければ、満たされることは叶わないのです。
番組では、他国の事情なども取り上げられていました。フランスでは、そもそもアーテイストへの手厚い支援があるので、コロナ危機による影響は少ないそうです。イタリアやドイツも、いち早く、文化支援に取り組んだといったニュースも目にしました。
日本のアーティストたちが苦しい胸の内を明かすと「演劇なんて、好きな奴らがやっている道楽だろう」などと、心無い言葉を投げつけられることも多いと、平田さんは言います。だからこそ、私たち必要なこととして、冒頭の言葉を伝えたのです。
もちろん、エンタメ業界だけではありません。旅行業界も、飲食店の皆さんだって、私のような零細個人事業主も、そして、今!自粛出来ない医療現場の皆様、保育関係の皆様、ライフラインに関わる方々、流通に携わる皆様・・・・・それぞれが「命」を守るために、今、行動しています。でも一方で、皆、それぞれに「命の次に大事なもの」もあります。その違いに他人が勝手に優劣をつけるのではなく、受け止め、想いを馳せることが出来ているでしょうか?
平田さんの言葉を、噛み締めました。
私は、直接的に誰かの命を守ることは出来ません。出来ることは、ステイホームです。でも、家にいながら「思いを馳せること」であれば、私にも出来ます。
家で出来ることをコツコツと続けながら、私たちの大事なものについて考えたり、あるいはオンラインで話してみたり、そんな時間をもってみようと思います。また、オンラインで皆さんもお誘いします。
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