こんにちは!橋本恵子です。地元・常葉大学でのコミュニケーションの授業は、1限にも関わらず、19人の学びに熱心な学生さんたちとともに、学び合う時間となりました。学生さんたちの熱意にほだされて(ってのも、言い訳なんですけどね💦)あれもこれもと、詰め込み過ぎたかな?と、ちょっと反省しつつ、いつものように「質疑応答はメールでもアンケートでもどうぞ!」と伝えているので…今回も即!いくつか質問をいただきました。同じような疑問をお持ちになった方もいるかもしれないので、こちらに書きますね。
Q:講義の間、話す際や聞く際にずっと笑顔をキープしているように感じました。そのような表情は、声に気持ちをのせていることから出るものなのか、意識してキープしているのですか?
A:楽しいので、笑顔になっちゃうんですね。「笑顔でいよう」とは、あまり意識してはいません。声も表情も、そのまんま、心のおもむくままに出ている感じです。昔からそうだったか?というと、思い出すエピソードがひとつあります。私が20代で、まだ駆け出しアナウンサーたっだ頃、毎日徹夜明けで中継に出る日が続いていることがあって、それを、先輩キャスターに「毎日、徹夜続きで・・・」と、愚痴っぽくお話したことがありました。そうしたら先輩に「お前さんが徹夜だろうと、なんだろうと、視聴者には全く関係ない!」と、指導されたんです。その時に「その通りだな」と、えらく反省しました。
今日もちょこっとお話ししましたが、「コミュニケーション」の主役は「相手」です。「相手」が大事なんですよね。相手の気持ちを考えたら、私が楽しくなかったら、楽しくなるはずもない!と。そういう癖が、もはや、私には備わっているのかもしれません。
今日は、声の5要素のお話もしました。要素のひとつである声色や声質も、色々あると見本もお聴きいただきましたけど、「ことば」に気持ち(心)を、あえて乗せるということを心がけると、たとえ、そう思ってなかったとしても、後から気持ち(心)がついてくるってこと、私はあるんじゃないかと思っています。声(ことば)に気持ちを乗せることは、伝わるコミュニケーションには何より大事なので、練習だと思ってやってみてください。心がはずむと、表情もきっと、弾むんじゃないかな?
Q:今回の活動のように急にみんなの前に立って話すと、急に緊張状態になり、余計混乱してしまうのだと実感しました。講義の中で、人と場を味方にすることを事前にしておくと無駄な緊張がなくなるというお話がありましたが、それに加えて前に出て急に緊張状態になった時、どのような対処法がありますでしょうか。やはり慣れるしかないのでしょうか。
A:「緊張」はします。だから「緊張しない」と思うのではなく「緊張しているな」と、敢えて自覚することから始めてみてください。ちょっと離れたところから、自分を観察する感覚です。「緊張しているな、そうだよな。急に前に出てきたんだし、仕方がない」そんなことを、心の中でつぶやいてみてください。不思議と、ちょっと、落ち着くんじゃないかと思います。緊張することを「あがる」と言いますが、緊張状態にあると、重心も丹田より上がってしまったり、声もうわずってしまったり、やたらと早口になってしまったりします。なので、あえて「いつもよりゆっくり、低めの音で話し始めること」や「重心を下げる」ことを心がけるとよいかなと。また、場面によっては「緊張しています」と宣言してしまうのも一手です。そうして、場に自分を理解してもらうと言うことも、状況によっては、手立てとしてあるかもしれません。
そして、お分かりの通り、これは「慣れる」=場数を踏むことが何より大事です。もはや信じてもらえませんが、私は、アナウンサー1年目の時、生放送を終えるたびに、緊張状態が耐えられず、泣いていました。(録音室と言う狭い場所にこもってね)。そんな昔を振り返ると、今だって「緊張」はしますけど、当時とはその質も違うし、場数によって何とかなっているということも事実だなと、思ってます。
Q:プレゼン中に聞き手の理解度を可視化できる方法があれば教えて
A:聞き手の理解度が「可視化」されるなんて、怖ろしい…想像しただけで、ブルっと震えがきました(笑)。私の場合は「伝わったらいいな」と思って、私なりに徹底的に準備はします。でも、毎日、毎回、場は新しい=「一期一会」ですから、聴き手の状況や情況は違います。100人いれば、興味関心も100通り、みんな違います。そういう意味で「伝えよう」というより「伝わったら嬉しいな」という感覚であることを心がけています。その上で…相手をよく観てはいます。どこに興味をもっているのかな?あるいは、ここは興味はないのかな?などと、心に問いを持ちながら、観察しています。すると、時々「きらっ」と目が輝く瞬間に立ち会えたり、大きくうなずいてくれる方がいたり、届いているかもしれないと思える時があったりします。そんな「通じ合う瞬間」は喜びですね。
また、「理解度」というのが、少し専門的な話やことば、情報そのものについてであれば、状況によりますけれど「この言葉は知っていますか?」など、途中で確認することも手段としてはありますね。今日も自己紹介で「投げかけ」をしている方がいましたが、あんあ風に思い切って「問いかける」「巻き込む」スタイルも、試してみたらいいのではないかな?
質問はいいですね。よい「問い」は「思考」を深めます。ありがとうございます!
丹田を意識しての発声チャレンジ!
1分自己紹介!
挑戦してくれた皆さん、笑顔になる学び場をありがとう!
常葉大学のHPでも、今日の様子をご紹介いただいてます。こちらからどうぞ!
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