忘れられないことば

昨夜、オンラインの学び場で「自分の取り扱い方法」について、仲間とディスカッションしました。

私はとにかく「ことば」に対する執着が強いので、自分を動かした「ことば」は良くも悪くも頭の中に、しっかり刻まれているということを話したので、今日は、その続きを少し。

私の頭の中には、その時、私に、ストレートに勇気や元気をくれた「正のことば」もあれば、一生許さん!と刻まれた「負のことば」もあります。

面白いのは、私の人生に大きく影響しているものの多くが「負のことば」だということです。グサッと心に刺さった「負のことば」こそ、その後の私の原動力になっているのです。

面白いものですね。当時はのたうち回るほど悩んだり、テーブルをひっくり返したくなるくらい怒ったりしたのに、振り返れば、人生を転換するきっかけになっているのですから。

代表的なのは「お前が出るとチャンネルの変わる音がする」です。(度々話しているので、ご存じの方も多いと思います)

衝撃でしたが、この痛烈な「ことば」がなかったら、今の私はありません。

他にも、そんな些細なことを「よく覚えているなぁ」と自分でも感心するほど、ありありと思い出す「ひとこと」では、こんなことも。

南伊豆の海岸から、早朝の中継を終えて3時間近くかけて帰社した私に、プロデューサーが一言!

「なんで、ハンドマイクを使わなかったんだ!」

「?????」

当日は、音声スタッフの指示で、洋服にクリップでつける「ピンマイク」を使ったことを、いきなり非難されたんです。

こっちはほぼ徹夜で中継に行って、3時間かけて帰ってきて「お疲れさま」のひとこともなく、マイクの選択で怒鳴られて、カチーン!!と来ました。

まだ25歳くらいの時でしたが、当時40代のプロデューサーに

「音声さんの指示に従って、ピンマイクを付けたのに、なんで私が責められなくてはならないんですか?そんなことをいうなら、わかりました。もうやめさせてください、できません」と啖呵を切って、部屋を後にしたのです。

生意気ですね(苦笑)

とにかく腹が立って、腹が立って暴発しました。

でも、その後「なんで、ハンドマイクを使わなかったんだ!」は、キャスターとしての責任の範囲を、自覚できていなかったということを思い知るきっかけになりました。

そして、視聴者に最も良い状態で映像も音も届けるという覚悟と責任が、私には足りなかったんだなぁ・・・という気づきは、その後、業務や立場は変われど、様々な場面に応用できています。(今もオンラインのマイク選択には少々こだわりが)

加えて、このケースは、当時、おこちゃま過ぎた自分の戒めとしても、記憶に残ったのでもあるのですけれど。

今は「耳が痛いことば」も、じわじわくることがあるかもしれないし

今は「躊躇ったり迷ったりすることば」も、相手の栄養になるかもしれません。

プロデユーサーが、どんな気持ちで言ったのかはわかりませんし、多分、覚えてもいないでしょうが、結果的に大きな気づきをもらえたことに感謝しています。

「ことば」って、やっぱりすごいなぁと思います。

さて「朗読マラソン」も、今日の作品は登場動物が多くて多くて難儀しました!

ぞうにも、へびにも、うさぎにも、もぐらにもなれるなんて、朗読ってすごいよね。

こちら、お聞きください。

だから、むりなんです はらまさかず
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