中学生のころから、アナウンサーになることが夢でした。
根っからのサービス過剰な性格もあり、人前で話すことを苦に感じた記憶はありません。隣保班(ご近所どうし)の旅行では、バスガイドとして活躍。七五三のお祝では自らマイクを手に司会し、小学校では放送委員、中学校では演劇部に所属したほか、生活体験文発表会で3年連続優勝(9クラスもあったのに!)、高校では、のど自慢大会に出場するなどして・・・就職活動では執念で!!夢だったアナウンサー試験に合格しました。(ここは、なかなかハードでした。何せ50社落ちてます)
入社までの苦労はともかくとして、華やかな職業がキャリアのスタートだったので、以降、何をやっても特別視されることが多いです。何かを始めると「はしけいさんだから出来るんだよ」とか「才能がある人はいいね」とか「スキルも経歴も申し分ないじゃん」とかね。
もちろん、持って生まれた「お調子者気質」が、私のキャリアに少なからず影響していることは事実でしょう。でも、今の私を構成している大部分は、キャリアを重ねる過程で培ってきた「粘着質=しつこさ」だと思うのです。
思い返せば入社してすぐ、冠番組を担当することになりました。タイトルは(お恥ずかしいのですが)「恵子のTVワールド」、いわゆる番宣番組です。新人アナの顔見世興行みたいなもので、2分30秒、毎日2回、放送があります。初回は4月1日放送で!!初収録は3月最終週(入社前です)。研修も受けたことのない素人がいきなりデビューですからね。時代を感じます。
顔出しが10秒程度あって、ナレーション(番組紹介)が45秒続くというのを繰り返し、最後はプレゼント告知というのが基本スタイルでした。
1日に4~5本収録するのですが、当時、私は2つのことを自分に課しました。「絶対に間違えないこと」と「着替えを超高速で行うこと」です。アナウンサーとしての基本もなにもないわけですから、出来ることは「練習」と「着替え」だったわけです。それなら自分の努力で何とかなると。
これを2年、続けました。
おかげで得られたのは、技術スタッフの信頼です。なぜなら、私が担当になってから、撮り直しはないし、インターバル(着替え)も早いし、仕事が早く終わるからです(笑)。でも、それだけで、どの現場に行っても助けてもらえるようになりました。あいつの収録は、いつも早くて楽できるから、困っているときは助けてやろう!と。
思えば、ダメダメアナウンサーだった私が、10年以上、現場の最前線にいられたのは、職人肌の技術スタッフの支えがあったからだなぁと、思っています。
「才能」がある人が「努力」したら、絶対叶わないんだけど
「才能」がある人は、「才能」にかまけて怠けがちなので
「才能」がなくても、しつこくやり続ければ、追いつけるんじゃないか・・
不器用な私は、こうしていつも、何事にも必死に食らいついていました。
そして、結局、しつこくしつこくやり続けると、応援する人が自然に増えて、人生が豊かになるから、また、やり続けるって循環なのかもしれないなぁと、最近よく思うのです。
「しつこさ」が、力になるなんて思ってもいなかったけど、小さなことでも毎日、毎日、続けていくことって、大事なんですよね。独立して、結局「話し方レッスン」をしている私も、結局はあの当時の「しつこさ」の延長線上ですからね。
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