こんばんは!橋本恵子です。今年は、中学生からシニアまで、新入社員から育休中の方、さらには管理職まで、多様な方々の学び場に立つことが出来ました。多様であることは、一方で「一筋縄ではいかない」部分もありますが、そこを超えての「対話」が生まれ始めると、場の空気が一気に変わります。今日の研修でも、そんな「場の変化」=一気にメンバーが繋がる瞬間を見ることが出来ました。
今日のご依頼は、静岡赤十字血液センターの管理職研修でした。もう10年近く前、まだ私が会社員だったころ、社外のワーママネットワークで知り合った後輩ワーママ=Sちゃんから頂いたメールがきっかけでした。総務部門にいるSちゃん。管理職の皆さんが、職場の雰囲気づくりに悩んでいる様子を見て、私を思い出してくれたとのこと。(ありがたいことです)
何と言っても私、働く母さんになった時に掲げたのが「ワーママ界のアンパンマン」になること。だから、これはもう大チャンス★なわけです。Sちゃんの依頼ならばと、何度か打ち合わせに通って、Sちゃんを含む総務チームの皆様から、課題や要望を聴き取りながら、今日を迎えることが出来ました。
ただ…企画チームにそれだけの熱意はあれど「企業研修」ってのは、全員が積極的でないことも多々あります。置いてきた業務が気になるということもあるでしょうし、どうしたって「やらされている感」が拭えないこともあります。多くの場合は、最初は空気もひんやりして「様子見」感が漂うのですが、今回もご多分に漏れず、そんな雰囲気でスタートしました。
「うなずいてくれると私も安心なんですけどね〜」とお伝えしても、首の動きが今一つ・・・の場に、良い意味で刺激が走ったのが、最初の「傾聴」のワーク。元々、献血事業で命を救うことや守ることに関わっている皆さんですから、根っこが本当に温かいんです。中でも女性陣が、とっても明るくて、グループの中でムードメーカーとして大活躍してくださいました。良い聴き手や、悪い聴き手になっていただくんですが、リアクションが最高!で、だいぶ、ほぐれてきました。
そして決め手は、お題に掲げた「成功の責任追求」ワークです。チームで、メンバーそれぞれが「最高の仕事体験」をシェアし、それについて、他メンバーが「強みや長所、感謝のフィードバック」を付せんに書いて渡すというもので、この効果がすごいんです。
普段、職場ではどうしたって「失敗の原因追及」が多くなります。でも「なんでそんなことしたの?」「どうしてこうなったの?」と言った「失敗の原因追及」は、相手に「言い訳」をさせてしまうだけ。お互いにネガティブな感情をぶつけ合ってしまいがちです。
一方で「成功の責任追求」は、「なんでそんなに良いことが起こったんですか?」「どうして上手くいったの?」という前向きな問いが繰り出されます。相手は「はて」と考えた後、上手くいったことに至ったプロセスの努力や工夫を話してくれます。そう!話し手も聴き手も「強み」を見つけやすくなるんです。一人が「成功のストーリー」を話して、みんなが「強みを書いて渡す」と繰り返していくと、会場はヒートアップ。一気に繋がりが濃くなって、笑顔が増え、声も大きくなっていきました。
場の空気が、大きく変わる瞬間です。私は、この瞬間がたまらなく好きで、この雰囲気を、ぜひ、それぞれが職場にそのまま持ち帰ってくれたらいいなと祈りながら、場を見守ります。
仲間が書いてくれた、心のこもった「強みやエールが書かれた付せん」を眺めながら、ある方がこんなことをつぶやいたそうです。
「これは、宝物だな」
このエピソードに、私は、嬉しくて嬉しくて、ジャンプしたくなったほどです。
この「成功の責任追求」は、ポジティブ心理学を学ぶ中で知り、様々な研修で取り入れていますが、本当に効果があると実感しています。対象は誰でもOK。上司が部下にはもちろん、部下が上司にでもOK。家庭でも、夫が妻に、妻が夫に、子供たちにも…効きます。
「今日、何かいいことあった?」
「それは、なぜ、起こったんだと思う?」
「あなたは、どんな工夫をしたの?」
ぜひ、身の回りの方々と、対話してみてください。
研修の最初は、首の動きも「いまひとつ」だった皆様も、研修を終えるころには、笑顔!で、職場に戻っていかれました。そんな後ろ姿を見送りながら、Sちゃんや企画チームの皆さんの熱意が、しっかり参加者に届いたとしたら嬉しいなぁと思いました。
企画チームの皆さんからは、係長が私の写真をガン見して描いてくれた「似顔絵」と、アンパンマンのグミとラムネとお土産に頂きました。この温かさが、きっと職場の雰囲気を、より良くするのではないかと思います。
研修がただの1日で終わらないように、ふりかえりのアイディアなどを提案して、愛ある見送りを受けて帰宅しました。帰宅後、マイナンバーカードを持参したのに確認してもらうのを、うっかり失念していたことに苦笑い。大事なことを忘れるくらい、楽しい研修で、嬉しいスタッフだったと、思いましょう。
「成功の責任追求」、職場で、家庭で、ぜひ、真似してみてくださいね。
一度、やってみたい!という方は、ことのはスクエアまで、お問い合わせください(笑)
★写真は、最強の企画チームメンバーと、素敵すぎるお土産!
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