常葉大学コミュニケーション講座〜発表篇〜事前質問③「突然、人前で話すとぐちゃぐちゃに…」

地元・常葉大学での「コミュニケーション講座」。今年2回目のテーマ「発表篇」(9/24開催)を前に、参加者から事前の質問が続々と届いています。質問に向きあうことは、とっておきの学びになります。では、今日も、いってみましょう!

Q:準備していけばなんてことないですが、突然、人前で話してと頼まれたり説明してと言われたりすると自分が内容がぐちゃぐちゃで何言ってるかわからない感じになります!

ご質問、ありがとうございます。研修やワークショップでも、私が受講者に「発表してくださる方?」と尋ねると、多くの方が、あからさまに!下を向くなどして、目をそらします。「人前で話す」ことに、抵抗があるんだなぁ、と毎度、感じます。

かくいう私も、入社1年目から「生中継」を担当していましたが、スタッフから「アドリブがまったくきかない」「つまらない」などと指摘されてばかりでした。そんな私も、コミュニケーションは「場数」なので!回数を重ねるうちに、何とか「突然、話さなくてはならない場面での思考やふるまい」が、身についてきたのかな?とも思います。

そこで!今の私が、突然、人前で指名されて話すことになった際に、どんな風に考えているかを、ここでお話しますね。

①指名された理由、何を求められているか=場での役割を考えておく。

 私は、どんな場でも場に赴く時には必ず「何のために行くのか」=「何を得たいのか」を考えておきます。自分なりの「テーマ」ですね(これは質問者さんが仰っている、ある種の準備でもあります)。目的が明確に言語化できていると、場を楽しめますし、気づきや学びが深くなります。そして、いざ、場に行ったら、その場の状況を出来るだけ観察します。他の集まった方々が、何に興味を持っているのかな?という「問い」を持って場にいると、突然、指名されても、その場に沿った受け答えが出てきやすくなります。

②役割・理由に照らして、ひとつだけ「伝えたいこと」を決める。

 ①をふまえて、話し出す前に、慌てずにひとつ深呼吸して、話すことを「ひとつだけ」決めます。質問者さんが仰っている通り、思いつくままに「ことば」を重ねると、ぐちゃぐちゃになってしまいがちです。なので、短くてOK。ひとつだけ!をお勧めします。「伝える」とは「伝えないこと」を決めること!これは、私が教訓としてスケジュール帳に貼っている「ことば」のひとつ。欲張りすぎないことですね。

③そのひとつだけを、見出しにして「PREP」に沿って組み立てる。

 話し方の技術で言うと「PREP法」が参考になるでしょうか。PREPの「P」はPOINT=見出し・結論・言いたいことで、「R」はReason=理由、なぜならば、です。「E」はExample=具体例、そして最後にもう一度「P」という「PREP」の順で話すと、わかりやすいと言われます。この「型」を使うと、相手にもわかりやすいかと思います。※もちろん、やり方は色々で、PREP法じゃなくてはいけないということは、ありません。

★重要ポイント=「一文を短く」「主語と述語」は出来るだけ近づけて!

 話し言葉で、私が最も重要だと思っているのは「一文を短くすること」です。書き言葉と違って、話し言葉は、話すそばから消えていってしまいます。相手の理解を一番に考えたら、主語と述語を出来るだけ近づけて、「句点」=「 。」多めを意識しましょう。そして、相手と自分の頭の中に「同じ映像」が浮かぶように、描写するように話すことも心がけています。

当日、具体的な「場面」をもう少し教えてください。答えも、もう少しピリリ!となるかと思います。

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「やり方」は、試行錯誤で沢山失敗しながら、自分に合う方法を探していくのが一番です。

ひとつだけ気を付けたいのは「やり方」や「技術」にこだわりすぎると、純粋な「好奇心」や「伝えたい気持ち」が、疎かになってしまうことです。「伝わる」か「伝わらないか」を決めるのは、私はやっぱり「気持ち」だと思っています。その場の皆さんのことを思いやって「伝えること」が出来たら、流ちょうにしゃべれなかったとしても、私は「伝わる」んじゃないかと思います。

次の質問は「会話中に相手に理解してもらうために意識していること」です。ここにも「伝わる」ヒントがあるんじゃないかな。

次回更新を、お楽しみに!

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おまけの名言

「人生のアドリブ」をこなすためには、普段から自分の人生を鍛えていなければダメなんだよな(福山雅治)

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