いくつになっても

「煮魚はいつも、ぶりになっちゃうんだよ」

「じゃあ、今日は子持ちカレイにしたら?」

「美味しいかな?」

「卵一杯だし、きっと美味しいよ」

77歳の父と2人でスーパーに行って、こんな会話をする日がくるなんて、想像もしてなかった。

母が脳出血で倒れて2年。左麻痺が残り、転倒、骨折や脱臼で入退院を繰り返しているが、この間、母の食事は全て父が作った。

私の記憶の限り、父が台所に立ったのを見たのは、それまでは片手で足りる程度だった。母が倒れてからは、同居の弟、近所に住む姉の分まで用意する。レパートリーも、水菜サラダ、もつ煮、カレー、唐揚げ、煮魚、煮物、漬物、、、私よりはるかに広い。

スーパーにマイかごを持参する父の後ろ姿に、泣きそうになった。4人兄弟の末っ子で「婿養子で肩身が狭かった」が口癖。同い年の母とはケンカばかり。口は悪いが根は優しいところもあり、次女の私が成人を迎えた時は「姉ちゃんのお下がりじゃ可哀想だ」と、知り合いの呉服屋に極秘で積み立てをしていて、家族の反対を押しきって振り袖を買ってくれた。暫く家中が険悪で、私も喜び切れなかったけど😁、アナウンサー時代に何度か御披露目チャンスもあり「元は取った」と今ではすっかり笑い話だ。

一方、リハビリに愚痴ばかりの母には、時々、声を荒げてしまいそうになるけれど、病室でもデイサービスでもキャラ全開でいつの間にか話題の中心にいる姿には、不思議と自分が被る🤭

いくつになっても、子は親の背中に学ぶ。

「人は変われる」ってことと

「変わらないこともある」ってこと

私は息子にどんな背中を見せられるだろう?

😅😅😅

 

 

 

 

 

 

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