未来を生き抜く力

「テルマエ・ロマエ」などでお馴染みのヤマザキマリさんのトークイベントに行ってきた。お盆で新幹線も激混みだったけど、主催者やスタッフも熱い方々で、名古屋まで行った甲斐があったなぁ。著書はほとんど目を通してたけど、2列目で浴びる「生のことば」はやっぱり格別。主催のQ-taoメンバーからの質問や突っ込みも、笑いと気付きに相乗効果をもたらせてくれたしね。

ヤマザキさんは、超破天荒な母に育てられたこともあり(「ヴィオラ母さん」に詳しい)、14歳(中2)でヨーロッパにひとり旅し、17歳で留学。イタリアで息子を出産したと同時に、どうしようもない!?詩人のパートナーと別れて日本に帰国。帰国後は、漫画家、通訳、リポーター、講師、学芸員など、出来ることは何でもやったという。そして社会よりも何よりも家族が大切で、自分の意見や思ったことを言うのが当たり前のイタリアに長くいたから、日本の同調圧力や世間体優先の風潮には、とにかく驚いたそう。

日本では「嫌なことでも続けることは美徳」だが、イタリアでは「自分に合ってないことや、嫌なことをやり続ける」という考えは皆無。ヤマザキさんの言葉を借りれば、日本では「天才」と崇められている巨匠レオナルドタヴィンチも、中途半端大将!完成までやり抜いたのは僅か15~18作品で、やりたくないと思ったら、平気で放り出していたという。

そもそも、生きることそのものが大変なんだから、いかに楽しむか工夫することが大事なんじゃないかと、ヤマザキさんは問う。世間体や同調圧力、他者からの評価に振り回されることがナンセンス。生きているってことは、(ヤマザキさんが大好きな)昆虫など他の地球上の生き物と何ら変わらない。むしろ「一律」であることを求められる生き物は人間くらいなのではないかとも。

ヤマザキさん自身は、その生き方を「波に乗ってきただけ」と笑う。「どの波に乗るかをどうやって決めるんですか?」という問いには「決める、んじゃないんだよね。気になったら乗るって感じ。気になるっていうのは、心の声に耳を澄ませばわかる。もちろん、波は待ってても来ない。行動する中でやってきて、気になったら乗るのよ」

さらに「良い波か、悪い波かなんて、その時はわからないことがほとんど。大体、あとでわかる。だから、やってみたことがないことは、やってみるかな?」「勇気が出ないって人は、先ず、ひとり旅から始めたらどう?温泉、いいわよ。自分と向き合えるし浄化されるわよ」と、さすが!テルマエ・ロマエ原作者である。

子育てに関しても、いたって明瞭。生きてればよいし、面白く楽しくやっていこう!と子どもが思えればよい。強いて言うなら「旅」には連れていくことにこだわったんだとか。それは「世界はここだけじゃない!」って知ってもらうためだと。

一時間半なのに、またもフルフルに言葉を浴びて、くらくらする程だった。私もヤマザキさんのように「太陽を浴びて、光合成出来たら、それで充分🎵」とは、、、直ぐにはいかないだろうけど、上手くいかなくても、途中で放り出しても、多少は落ち込んだとしても比較的早く「そんな日もあるよね」って思えるような気がする。コガネムシやアジア象など地球上の他の生き物と比べたら、人間が生きるなんて、チョロいもんだからね。それに「失敗こそが栄養」だもの。おそれることはない。

もう一度、ヤマザキマリさん本、噛み締めながら読んでみよっと。しかし、この本の帯もすごい。

「地球サイズで見れば、悩みなんてハナクソ。」

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